桃の木小屋で昼食とたっぷりの休憩、トイレ・水補給を済ませ10時40分出発。
残りの行程は4.6km/CT3時間強で、14時には粟谷到着かと思っておりましたが。
桃の木を出て再びこちらの看板登場。


厳しい鎖場をいくつもやり過ごして行きます。


こんなファンタスティックランドスケープに救われつつ。
ここまではまだ順調でCT通りに七つ釜滝到着。


大杉谷最深部に突入しております。


この辺りからCTを大幅に上回る程ペースダウン。
私の場合惣菜パン・菓子パン・魚肉ソーセージ程度じゃ足りないのかな?
行動食のドライフルーツを頻繁に貪り何とか一瞬のパワー回復させつつな感じ。
この為に休憩回数が大幅に増えていくのです。牛歩スタイル開始。
で、大分遅れて崩落地に到着。

通過後。

怖いので写真も撮らずに通過。
2004年台風による影響で発生した大規模崩落で10年間この区間は通行止めに。
よく整備復旧してくれました。ホントお前ケチらず小屋泊まれよ!っつー話ですよ。

崩落地過ぎてからは更に疲労困憊でろくに写真も撮らずな状況・・・。
光滝でしょうか?
そしてCTから大幅に遅れよーやく憧れの堂倉滝に到着。
もっと早く到着してれば日差しがしっかり差し込んだ写真撮れたのかな?

逆ルートでの方が1名居られましたがすぐに出発されこちらも独り占め状態。
高さは無いですが水量豊富な滝が至近距離から拝めてまぁ素敵。
時間は既に13時50分。最初の予定では既に粟谷に到着かって時間ですよ・・。
自分の不甲斐なさから余裕持って早朝スタートにしておいてホント良かったです。
堂倉滝では約30分休憩し、再び逆ルートでの団体さん登場で私は出発。
堂倉滝からはようやく渓谷沿いを外れ一般的な登山道となるので、
死と隣り合わせ感もなくなり一安心なんですがここからは普通の登り局面に。
これも堪えましたね。最終局面での登り1.6km/標高差400mは。
それでも大台ケ原からの逆ルート2日目行程鑑みればこちらはまだ楽だと思いますが。
粟谷小屋でコーラやおやつ買う事を励みに、一切写真撮ることもなく
牛歩スタイルで何とか踏ん張り、予定より2時間以上遅れた16時20分遂に林道に到着。

ここから避難小屋と粟谷小屋はもうすぐ目の前。
まずは避難小屋へ先客いるのかドキドキしつつ向かいます。

先客は誰も居らずその後も誰一人として遭遇することも無く、
アローンでの避難小屋泊となりました。嬉しいやら寂しいやら。
ソーラーシステムで電気系統も完備された立派な避難小屋です。
緊急時利用では無い私は配慮から電気設備未使用なので詳細分かりませんが、
発電機的な物も設備されてました。
トイレは無いですが水場は粟谷小屋手前に延命水という湧き水場が整備されてるので
水の心配は無し。トイレは屋外となりますが私はこの山行中に大は一切催すことも
無かったので一安心でした。が、トイレ面考慮してやはり小屋使用がベターですね。

小屋内はこんな感じで贅沢にスペース使用させて頂きました。
ほんと綺麗な小屋で皆さんも気を使って使用されてるからか、室内には
虫もあまり居らず良かったです。私も虫が侵入しないようドア開閉時には
ヘッドランプを消したり、窓を開ける事もせず極力配慮いたしました。
体をウェットティッシュで拭き、モンベルジオラインL/SとREDINGTONの
メリノ55%使用ハイブリッドタイツ、LORPENメリノLWソックスに着替えてから
避難小屋からすぐの粟谷小屋へドリンク類の購入と水場での水補充に向かいます。
この時期は18時頃でも余裕でまだ明るいのでいいですよね。
んがっ!何と粟谷小屋閉まってました・・・。
コーラとか買うのを糧にしていただけにショック大。予約ゼロだったんでしょうか。
それにしても閉まってるとは余りにも予想外でした。
この事態には打ちのめされましたが仕方有りません。
平日避難小屋利用の方はこんな事態も想定しておく必要あるかもです。
取り敢えず水補充してトボトボと避難小屋に戻り夕食準備へ。
カップカレーライスと自然解凍のフライ類、オヤツに小ぶりなスイーツを。
夕食も簡素すぎるんでしょうね。ほんと食事については要再考であります。
お茶は小屋で買うつもりだったんで粉末類はコーヒー用のみしか持参せず。
こんな事なら桃の木小屋でコーラとお茶買っておけばよかったんですが、
事前電話確認してない私がダメなおじさんなだけですね。
粟谷辺りの予想最低気温は15度前後だったので上記滞在着と備えとして
ユニクロULダウンを、寝床は軽量ロールマット&エアーマットの2枚セット、
ダウンシュラフは持参せず、エスケープビヴィとシーツのみで対応。
これでバッチリでした。ULダウンも結局ほぼ未使用。
前夜寝ずですから19時には寝る体制に入りますが、
近くの粟谷小屋は休みで、避難小屋は私アローン。何だか怖くて中々寝付けません。
今日の行程での危険ポイントでの滑落妄想なんかが頭に何度もよぎってくるし、
興奮状態でヤバい感じでしたが、何とか22時頃には就寝。
んがっ!25時に一旦起きてしまってからは再び寝付く事出来ず睡眠3時間のみに。
これはマズいです。ピストンで再びあの道を戻っていくわけですから
出来るだけ体の状態はリカバリーしておきたいのに。ほんとダメなおじさんです。
寝れなくても横になって目を瞑っているだけでも体力は回復していくらしいので
3時頃までは横になり、空が白んできたきた4時頃から朝食の準備開始。
朝食はドライフーズパスタのSOLLEONEレジネッタと魚肉ソーセージのみ。
菓子パンも用意していましたが、こちらは昼食で食べる事に。
前日は桃の木でアミノバイタル3600を一袋、夕食時に一袋で、
翌朝は腿にちょいと筋肉痛が有りましたが下山には問題ない程度で一安心。
5時には再パッキング完了し、立つ鳥跡を濁さずで5時15分下山開始。

カメラレンズが汚れてるの気付かず上部が曇った画像が続きます・・・。
ほんとダメなおじさんです。

堂倉滝6時10分到着。

下山も当然気を抜けません。下り時に特に事故が発生しやすいらしいので。


崩落地通過。ここで前日堂倉滝で遭遇した団体さんと再び遭遇。
この手前で前日道中休憩小屋でご一緒だったソロのカワイ子ちゃんとも再び遭遇。
もっと沢山お話したかったんですが、私の口臭が自身で分かるほど臭かったので
距離を保ったまま軽くお話するのみのジェントル対応で。う~残念。
彼女は大台ケ原~シシ淵~一旦戻って桃の木小屋泊でのピストンだった模様。
足取り重めですが何とかCTから大幅に遅れるような事はなく歩を進めます。



日が入る時間帯の違いから往路と復路では見どころも変わってきます。
エメラルドグリーンが美しいですが、こんな厳しい思いをしなくても
中津川近くの阿寺渓谷で同様のエメラルドグリーンは拝めますよ。規模違いますが。



ここでミスしようものなら一巻の終わりですね。
相変わらず足取り重いですが何とか無事に桃の木小屋に8時半到着。
ここまではほぼCT通りと順調で13時過ぎには登山口到着しちゃうかも、
なんて甘いこと思ってました。
桃の木小屋で早めの昼食。下山ではコーラのみ再び購入。生き返るわ。
ドライフーズのにゅうめん2パック予定でしたがお湯沸かすのが面倒で、
朝食用の菓子パンと前夜手付かずのパウンドケーキ小、魚肉ソーセージで。
にゅうめんも面倒がらず食べとくべきだったんですよね。お湯沸かすだけなのに。
桃の木小屋での約1時間昼食兼休憩しますがその後の足取りは更に重くなるばかりで
ここからエラい時間が再びかかりだします。

シシ淵到着。上部レンズ汚れが悔やまれます。
まぁ毎回余裕なくて撮影設定雑だし、フィルターや三脚も面倒で使用してないので
気合入った撮影なんてそもそも出来てないんで別にいいんですが・・・。
シャリバテ的なパワー低下で力が出ませんがそれでもとにかく慎重に歩を進めます。
シシ淵以降はドライフルーツを頻繁に貪りだしますが、続いて水残量がヤバい感じに。
千尋滝手前に湧き水ポイントがあるのでそこまで僅かな残量で何とか踏ん張ります。
これも堪えたなー。牛歩スタイル開始でここから更に時間がかかりだします。
湧き水ポイントで僅かな水量の湧き水必死にボトルに溜め込みます。
虫さんが水回りに沢山飛んでましたが臆すること無く水を溜め込みます。
人間追い込まれると多少の事は気にならなくなるもんです。
しかし500mlでは全く足りず、川岸横を通る京良谷出合いまで何とか踏ん張ります。
これも堪えたなー・・・。
何とかギリギリ残量ある状態で京良谷出合いに到着し川の水で取水。
大杉谷は宮川の水をそのまま飲まれる方も多数なんですが、
私は抵抗あったので先日購入して持参していたSAWYER MINIを早速使用。
ちょいと前に私を追い抜いた男女グループが隣り合わせで休憩しており、
彼らはそのまま取水してるのに私は何か怪しい器具取り出してるわけですよ。
むっちゃ牛歩だし何なんこの人?って感じですよ。

日本ではブルーのみですがアメリカでは限定カラー含め5色程バリエーション有り。
円安局面ですが海外安値売り時狙いで随分お安く購入出来たので、
ついでにマルチカラー全色購入しヤフオクで最安出品したら即完でございました。
最後に残った一つがピンクだったのでこのカラーを使用しております。
ブログでも紹介しようと思ったんですが、個人的な海外通販ついでで仕入れた商品迄
ブログで紹介するのも何だかなーって思いもあり、いつも紹介してないんですが
並行輸入商品とはいえ国内価格よりは大幅安の価格帯で出品しているので
ブログチェックして頂いてる方たちにこそ紹介するべきなんでしょうけど。
戻ってきたら更に大幅に円安進行してましたから次回海外仕入れは当分無いです。
と、余談は置いておいて京良谷迄来れば残りは後2km弱1時間強。
登山道も比較的イージーとなるのでもうひと踏ん張り。
桃の木到着時には13時には登山口着いちゃうかも?な感じだったのに
結果は16時半到着と往路に増してめちゃくちゃ時間がかかってしまいました。
どちらも後半での失速がちょっと酷かったですね。
体力不足は当然として食事についてもカロリー計算を丁寧にして組み立てなければ。
この事態を想定して往路復路共に余裕持って出発しておいて本当に良かったです。
そしてシャリバテっぽい状態でもとにかく慎重に気を張って歩く事を強く意識しました。
疲れで気が緩んでしまうような状況は大杉谷では命取りになりかねないですから。
往路はトレッキングポールは堂倉滝以降の登り局面のみで使用、
復路は鎖場以外では多用しましたが、頻繁に鎖場が出てくる状況下では
ロック&ラチェット式で伸縮イージーなHELINOX RIDGELINEが非常に重宝しました。
収納はロックレバー解除して押し込むだけで完了してしまいます。
回転式やロック2段3段式だと伸縮面倒になってたでしょうからこれは非常に有効。
遭遇登山者自体少ないのでアレですがヘルメット着用者は老夫婦一組のみ。
そして恐怖のヒルとは未遭遇で済みました。
梅雨入り前の連続晴天状況下を狙って決行した甲斐がありました。
相変わらず怠惰な私ならではの情けない山行記録となってしまいましたが、
日本三大渓谷の一つである大杉谷は流石のグレートランドスケープでございました。
これだけの登山道を整備してくれた三重県(奈良県もかな?)に感謝感激。
驚くほどに整備された登山道ですがちょっとしたミスでも命取りとなるルートです。
行かれる方はくれぐれも慎重に。高所恐怖症の方は念入りな情報収集を。
私のように脚力・体力まだまだな方は無理めなルート設定はなされないように。
お前が言うな!ですが(苦笑。
○装備リスト
ベースウェイト:8kg前後+水・食料・トレッキングポール
○バックパック:GRANITE GEAR Nimbus Trace62/1.8kg
○ドライサック:EXPED 衣類用にM/0.026kg・カメラ用にXS/0.019kg
○サコッシュ:RIPENマップサコシュ0.05kg
○寝床ボトム用マット:ダイソーアルミマット0.12kg(120x70x2枚)
○シュラフ:Escape Bivvy0.24kg+当方で絶賛販売中の軽量シーツ0.14kg
○シュラフマット:Klymit Inertia X-Lite(ポンプ・リペアキット込)+Evernew EXPマットUL99 計0.29kg
○折畳座布団:ナノテクシットマット0.045kg(袋込)
○ツェルト:Mountain DAX エアーツェルト0.37kg(張り網・自在・収納袋込)
○レインウェア:RAB Atmos Jacket+モンベル バーサライトPT+スタッフサック0.4kg
○ゲイター:Mountain Equipment Scree Gaiter+スタッフサック0.14kg(念の為にヒル対策で持参)
○防寒:ユニクロダウン0.23kg/Redingtonハイブリッドメリノタイツ0.12kg(ドライサックMに)
○替え衣類:モンベルジオラインLW L/S:0.14kg/LORPENメリノLWショートソックス:0.03kg(ドライサックMに)
○サンダル:セリアEVAサンダル0.14kg
○ストーブ・クッカー+周辺品:0.52kg
**SOTO SOD-310+EVERNEW Ti ULクッカー深型+ライター他周辺品+110ガス缶(200g)ガス満タン
○食器&マグカップ&カトラリー:0.17kg
**EPIアルミ食器大&蓋+Light My Fireカトラリー+FOLDACUP
○ドリンクボトル&ボトルホルダーー:ナルゲン0.5L+ナルゲンボトルカバー0.14kg
○ウォーターボトル:ナルゲンカンティーン1.5L 0.065kg
○クーラーバッグ:セリアクーラーバッグ0.03kg(1日目昼食用&夕食用保冷食材)
○行動食用ポーチ:ダイソーポーチ0.022kg(+バンダナ0.02kg・予備ライター0.017kg他)
○タオル:0.038kg(Sea to SummitドライライトタオルXS)
○ヘッドライト:0.09kg(BD COSMO旧型)
○救急用品:0.17kg
○浄水器:ソーヤーミニ0.063kg+ペットボトルkg
○洗面具:0.015kg
○地図:0.02kg
○コンパス付き温度計:0.025kg
○携帯:0.14kg
○モバイルバッテリー:0.1kg
○ウェットティッシュ0.2kg
○トイレセット:0.2kg
○トイレットペーパー:0.06kg
○マルチツール:Gerber VISE0.07kg
○カメラ:カメラ+レンズ2本+アクセサリー:1.15kg
*Lumix GF2+レンズ2本0.75kg/三脚ZipShot Mini0.27kg/Peak Designショルダークリップ0.12kg
---------------------------------------------------------------------------------------------
○水:ボトルに0.5L+カンティーン1.5Lに1Lでスタート
(桃の木有料休憩で補給・千尋滝過ぎと粟谷小屋近くに飲用可能な水場有)
(宮川の水をそのまま取水される方も多数です)
○食料・行動食:未計測(1日目昼食・夕食・2日目朝食・昼食+行動食)
○カフェオレ粉末x3・スポーツドリンク粉末1.5L分・アミノ3600x3袋
○トレッキングポール(HELINOX RIDGELINE LB130:0.48kg)
左が私使用のHelinox LB-130
右が長さ120cm+ラチェット2段構造で大変コンパクトになるLBB-120
アウトドア定番、煙モクモク極太虫除け線香パワー森林香
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- 2015/05/29(金) 16:34:31|
- 大杉谷・大台ケ原
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